| A74886(W2774) 脇指 銘 播州明石住實吉 附)黒漆竪篠刻塗腰刻鞘小さ刀拵 |
保存刀剣 |
| 新刀 江戸時代前期(寛文頃/1661〜)播磨 刃長 40.2cm 反り 0.6cm 元幅 33.2mm 元重 6.8mm |
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| 剣形:平造り、庵棟。寸延びて身幅広く浅めの中間反りがついて、元先の幅差さまに開かずにふくら豊かに張る。寛文期に流布した寸延びの平造り脇指。(刀身拡大写真) 彫物:表裏に二筋樋の彫物がある。 地鉄:鍛肌清涼な板目肌に杢目を交え、刃寄り柾流れごころとなる。元の焼出し付近から清涼な映りごころの地沸が地斑調について古雅な地鉄をしている。 刃紋:総体に小沸出来で匂い口締まりごころの広直刃。刃区付近は表裏揃いごころの小互の目・尖刃や節ごころの刃文を交えて浅く湾れる。上半は、うちのけ、ほつれ刃や二重刃ごころとなり刃中は匂い満ちて葉が浮かび古雅な働きがある。 帽子:直ぐの焼刃はより沸さらに強くついて二重刃となり、先掃きかけて中丸やや深く返る。 茎:生ぶ。鑢目は切、刃上がり栗尻張る。目釘孔弐個。棟小肉ついてここには大筋違の鑢目がある。佩表の棟寄りにはやや小振りの長銘『播州明石住實吉』がある。 新刀期、江戸時代の播磨国には美濃国、金重の後裔とされる『鈴木右五郎宗栄』をはじめ、同族の『手柄山系氏重』らが来住して姫路藩工の御用を勤めた。また同藩には備後国の三原正家の後裔、『大和守正家』、『兼重』らも姫路に居を構えている。 美濃国善定兼吉の後裔、『高橋善左衛門吉重』らは『播州明石住吉重』などの銘がある作刀を遺し明石藩の御用を勤めている。 表題の『播州明石住實吉』は高橋吉重門下の有縁とおもわれ、美濃関より播州明石城下に移住して善定派の美濃伝を継承した刀工。銘鑑によると初代を寛文、二代を元禄頃という。 良質の鋼は清涼に鍛えられて地に映りがたち潤いがある。兼吉を髣髴させる直刃を基調とした焼刃には匂いが深く充満し、刃縁にはほつれ・二重刃など豊かな小沸の働きをみせ、刃中には葉が浮かぶなど沸匂の妙味に満ちて古雅溢れ、地刃ともに健全な体躯と焼刃を魅せている。 黒漆竪篠刻塗腰刻鞘小さ刀拵(拵全体写真・刀装具各部写真)
銀着せ銅はばき(天面に打刻跡あり)、新規製作白鞘付属 参考資料:本間薫山・石井昌國 『日本刀銘鑑』雄山閣 昭和五十年 |
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