O87604(S2815) 刀 銘 勢州桑名藤原勝吉 於幡州姫路作是
附)黒漆変塗笹彫鞘打刀拵 
特別保存
保存刀装具
1,800,000円
新刀 (江戸時代前期 寛永/1624年頃) 伊勢・因幡
刃長69.4cm 反り1.8cm 元幅31.0mm 先幅20.5mm 元厚7.2mm
剣形:鎬造り、庵棟、元身幅広く、反り付いて中峰伸びる。(刀身拡大写真
鍛肌:大杢目肌に板目流れ、好く練れて地沸つき太い地景かかる。
刃紋:匂勝ちに小沸厚くつき、刃明るく冴え、箱がかった複式乱れは小互の目五つが一段となり、乱れを浅い湾れで繋ぎ、表裏よく揃って互の目足入り、砂流しかかる。
中心:茎生ぶ、やや刃側張る。茎孔壱、鑢目大筋違。茎尻剣形。佩表に大振りの出身地と刀工銘、裏に作刀地名がある。
帽子:表は乱れこんで掃きかけて返り深くとまる。裏同じく乱れこんで中丸となる。
江戸新刀期の千子村正の一門は正重が主流となり、外様大名に珍重された。本一口は桃山時代の千子正重の門人で元和八年戌五月の年期があるものが慧眼され、後に本田忠政が桑名から姫路に移ったのに伴い、桑名から姫路に移住した。本作は反りが美しく付いて、茎は刃側角ばり張って峰側は小肉付き、茎尻剣形となるなど、千子一門の手癖が顕著であり、表裏がよく揃った複式の箱互の目も同工の特徴を好く顕している。地金は落ち着いて沈み、太い地景が力強くうねり古色があり健全な地刃を示している。多度大社宝物(昭和五十四年三重県指定文化財)に銘:銘勢州桑名住藤原勝吉の太刀がある。時代拵は黒漆変塗笹彫鞘、縁頭は松鶴図赤銅魚子地高彫、目貫は獅子図赤銅容彫、鍔:三国志図鉄地鋤出彫、小透、象嵌、銀覆輪、銘:江州政重作。(拵拡大写真
金着せ二重はばき、白鞘入り。