T241310(S6007) 刀 無銘 大宮 附)黒漆朱石目腰塗分鞘打刀拵 特別保存刀剣
古刀 南北朝時代(貞治/約650年前) 備前
刃長68.2cm 反り2.0cm 元幅30.7mm 元重7.6mm 先幅20.7cm
剣形:鎬造り、庵棟、磨上げながら元幅は一寸強あり、踏ん張りがある。重ね厚く、平地に肉付かず中峰が伸びた勇壮な姿をしている。表裏に片チリ茎で丸留の棒樋の彫物がある。(刀身拡大写真
鍛肌:地鉄は板目に杢目・流れ肌を交えて総体に肌立ち、地沸つき地景入り、地斑ごころあり、淡く乱れ映り立つ。
刃紋:丁子刃を主調に、蛙子がかった刃、小丁子を交え、片落風に乱れが角がかる傾向がある。刃縁に細かくほつれ・湯走り現われ、小足・葉入り、匂口沈みごころに沸つき、金筋、砂流しかかる。
帽子:表裏とも乱れ込んでよく沸えて火炎風に突き上げる。
茎:鑢目切。目釘孔参個。茎尻は切。棟肉平。
大宮一派の南北朝期の刀匠達は兼光一門とその腕を競い、相伝備前の色彩の濃い作品を残している。特に盛景などの白眉の作品は兼光より更に相州物に近い焼入法で沸が強く、鍛は杢目肌に大肌が交じり肌立つ特徴がある。南北朝時代に備前で活躍した「盛景」は、古来から山城国猪熊大宮から備前に移住してきた大宮派というグループに属したと言われていますが、京都から移住した大宮派の刀工の作品には山城風が見られ、「長船盛景」は南北朝時代備前で一般的に制作されていた相伝備前の作風となること。さらには長船盛景は、銘字の筆跡や普通の筆順と逆の右から左に書く「逆鏨」を多用することから長船傍系の近景が祖先だとも考えられます。つまり長光門人の近景に繋がる長船傍系の刀工であるという説もあり再検討を要する刀工群です。
付帯の黒漆朱石目腰塗分鞘打刀拵は縁頭:鶴に河骨図 黒四分一磨地 高彫 金銀色絵 銘 政寿、目貫:竜胆に菊図 赤銅容彫 金色絵、鍔:帆掛舟図 鉄地木瓜形 銘 山城伏見住金家、柄:白鮫着卯の花色細糸蛇腹菱巻。はばき:金着二重はばき。
白鞘付属。