脇指 無銘 因州兼先
O112980(W3253)
新刀 江戸時代初期 (寛永頃・約380年前) 因幡
刃長33.7cm 反り0.3cm 元幅30.9mm 元重6.3mm
附)黒濾色塗氷割鞘合口拵
消費税含


剣形:冠落造り、庵棟。元の身幅は広く、刀身の中頃より上部は棟に向かって平肉を削いだ所詮、冠落しの造り込み。腰樋に添樋の彫り物がある。(刀身拡大写真)
鍛肌:地肌は総体肌目が目立つ板目肌に柾目を交える。
刃紋:匂主調の三本杉で焼刃が確りとしており匂口はよく締まる。
中心:生ぶ無銘。鑢目は切、茎尻は栗尻形。目釘孔二個。
帽子:表は乱れこんで先掃きかけ、裏は同じく乱れ込んで小丸となり、共に返りは深く返る。
因幡の兼先は天正頃の日置伊助が美濃国関から備前岡山に来訪しその子日置惣右衛門とともに作刀したのを始祖とし、孫である日置惣十郎が寛永九年に因幡鳥取に移住した。作域は美濃伝を踏襲し、孫六兼元風の三本杉を焼いたことで知られる。本脇指のように冠落としなどの異風な造り込みも間々見受けられることから因幡の兼先の極めは首肯できる。附帯の合口拵は黒濾色塗鞘に氷割文様を顕し、鯉口と栗方は真鍮地、白鮫着柄は頭と縁を角所で目貫は銅地に渡金、獅子を当てる。小柄は山銅地高彫り龍図。総体に簡素ではあるが上品なまとまりを見せて程度の良い拵である。
刀身は差表のはばき元に鍛割れが見受けられ、刃区に若干の欠けがあるものの、ほぼ原姿を留め、刀身や刃中は疵欠点ともない秀品。古研ぎが幸いして地刃ともに古調で趣ある働きを見せる。
時代銅はばき、白鞘付属
重量: 4000.00 gms