脇差 銘 越後守包貞
T141817(W7356)
新刀 江戸時代前期(寛文頃/約340年前) 摂津
刃長54.4cm 反り1.0cm 重ね6.0mm 元幅31.9mm 先幅23.1mm
消費税含

剣形:鎬造り、庵棟、重ね尋常で元身幅広く反りやや浅めについて中峰伸びる。表裏に丸留の棒樋の彫り物がある。(刀身拡大写真)
鍛肌:板目肌。細かな地沸で平地潤い、地景細やかに働く。
刃紋:直に焼きだして互の目乱れ、足長丁子上半焼刃高く、丁子の沸足が長く入り、砂流しかかり、沸匂ともに深く明るく冴える。
茎:生ぶ。鑢目大筋違い。茎尻刃上入山形。目釘孔一個。大振りで太い鏨の五字銘がある。
帽子:直ぐに中丸に返る。
越後守包貞、後の坂倉言之進照包の大振りな脇指。初代包貞の婿となり二代目を襲名。延宝八年(1680年)頃に初代の適子である岩松に包貞銘を継がせて自らは坂倉言之進照包と改めた。濤乱風大乱れの作者として津田越前守助廣と並ぶ屈指の名工として賞賛されている。表題の大脇差は身幅広く、反りが適度に付いた伸びやかな姿が殊の外美しく、先の身幅も広めで切先が延びるなど江戸時代勇壮な姿が印象に残る。地金は所詮大阪沸と云われる豊かな沸が細やかな地景とともに微細な銀粒を散らしたように爽快に澄み渡る。刃は小沸厚く付いて匂は深く春霞のように明るく冴え、太い互の目足は刃先に煙りこむように一層と明るく煙りこむ。乱れの谷には繊細な砂流しが浮かんで頗る美景。帽子は横手で静まり直調子となり所詮大阪帽子となる。銘の鏨も深く大ぶりなことから寛文年間の作と思われ、乱れ刃を得意とするこの工の作域を遺憾なく表出した大脇差で大阪新刀の美点を存分に楽しむことができる。
金着せ二重はばき、白鞘入り。
重量: 4000.00 gms