剣形:両鎌に横手があり鎌先が突き上げた牛角形十文字槍。(刀身拡大写真)
地鉄:小板目肌よく詰んで柾がかる。
刃文:広直刃湾れごころ、小乱れにほつれる刃を交える。
茎:生ぶ。上部の鑢目は横鑢で下方は大筋違。目釘孔二個。『山城守藤原国重』の銘がある。
山城守藤原国重は明和頃(1764~)、武蔵太郎安国門、江戸麻布に住した。道銘を一虎と名乗り、『山城守藤原百国入道一虎』と銘を切る。変槍の作者として知られている。本槍は八角の塩首部分の重ね厚く、十文字の鎬筋高く、両鎌の牛角は凛として引き締まり姿がよい。
白鞘入り