Tuba2746a

梅樹図大小鐔

(大) 銘 長州萩住 盛綱作

(小) 無銘 盛綱

竪丸形、鉄地、肉彫 地透、象嵌、角耳小肉、両櫃孔

(大)縦 80.9mm 横 79.5mm 5.8mm(耳)

(小)  縦 77.8mm 横 76.9mm 6.2mm(耳)

特別保存刀装具鑑定書

盛綱は江戸時代後期、長門住。正阿弥系の萩鐔は丸形の鉄地を磨仕上げとし、意匠濃厚な図柄の山水や草花等を肉彫地透かし、これに象嵌を施している。地肌はやや赤みを帯びた色揚げが特徴である。この大小鐔は梅樹透図の地透仕立てに格段に丁寧な肉彫は垢抜けしている。大のみに銘を刻して小は無銘である。切羽台の擦跡なくほぼ未使用の完存の優品である。長州萩は毛利三十六万石の城下町として栄えて江戸、水戸、会津などと並ぶ有数の鐔製作地であった。